いつもとなりにきみがいた。














































高校に入ってもうすぐ一ヶ月がたつ。上の兄も下の兄も高校は楽しいところだと言っていたけれど、まだ良く解らない。いや、わからないというよりは、ううん、止めておこう。言葉にしたら、自分がダメになるような気がした。

少し背の低い、色素の薄い肌と髪。

見つけるたびに目で追って、そして違うとため息をつく。違っていて当たり前。探し物はここにはなかった。



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『ボクね、他の高校に行くよ――』

オレは止めなかった。笑って、お前じゃあここは勿体無いよ、って言ってみた。彼がすがりつかないのなら、オレもすがりつきたくなかった。
そのときの彼の顔が浮かぶ。

ちょっとだけ、悲しそうな。顔。

『オレは今のままで高等部に行くよ』

あいつは止めなかった。

寂しそうにも嬉しそうにも見える笑顔で、『英二なら大丈夫』とだけ残した。

オレは止めて欲しかった。







(一緒の学校に行って――――?)





いつも我が侭なオレは、こういう時に限って我が侭が言えなくなる。本当に欲しいものや本当に叶えて欲しいものは絶対に手に入らない。要らないモノだけが容をなして手元に残った、ガラクタのやま。思い出という欠片すら、本当に欲しいものから比べれば割れたガラスの破片にしか見えなかった。

そして、結局あいつも、一度もオレに我が侭を残さなかった。あいつが言う我が侭なら、どんなことをしてでも叶えたかったのに。結局頼りない自分が其処にいた。悔しかった。

自分も最後まで、一度も彼を引き止める事はしなかった。

何故だと聞かれたら、それは多分、あいつがオレを引き止めなかったからだと思う。我が侭を言わなかったからだと思う。子供じみた考えだけれど、自分だけすがりつくようなのは、嫌だった。本当に、子供じみた、でも自分にとっては大切な事、お互いが平等でなくてはならない、―――――――なんて。

平行線上のオレ達の関係。

(隣に居るのに決して交わらない)

馬鹿げた事を考えて、あの日、やけに茶色い瞳から逃れた。




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同じ背丈の薄い背中を見つける度、無意識に目をやってしまう。ここに探し物はない。解っている頭で理解しているけれど。本能が探している、そんな感じ。



先に目が行って、数秒後に自分が何を探しているのかに気付く。無意識の、意識。



(ここにあいつはいない)



今日もないものを探して一日を終える。



(探し物はなんですか)

探し物は不二です。













すみません・・・・・!


 * * *


突発(笑)
時事ネタしかかけないわたこさん。今回もやはり時事ネタです、ごめんなさい(汗)
で、日記とちょっと繋がってるんですよね・・・・・(笑)
いや、なんてゆうか、の、ノーコメント!!!!

ダッシュ!(逃げるが勝ち〜)(阿呆〜)
恥かしいので薄い色で(笑)ってゆうか、この色無性にかわいいです・・・・!!!

で、ですね、途中色がさらにうすいのは、思い出だからです。どんなに心に残っていても色あせるんだよみたいな。