* 私的イメイジ黒菊不二編其の弐 * →倉枯の勝手なイメイジ無邪気バァジョン2 価値観は人それぞれってゆうじゃん(←タイトルらしいです) 「おじゃましま〜す」 「あっ、不二!」 不二が菊丸のうちの玄関を開けると、菊丸は二階からどたばた降りてきた。あんまりいそいで階段を下りるものだから、途中何度も転びそうになる。なんて危なっかしいんだ、と不二は思った。 菊丸の家に上がって、くつをそろえようとする不二に菊丸は体当たりでそれを制した。 「くつなんてほっぽっときゃーいいからっ、早く遊ぼう!!俺、ずっと待ってたんだからね〜!」 そのまま不二の腕を引っ張って自分の部屋に連れてゆく。 その菊丸の嬉しそうな笑顔と無邪気な行動に、不二は顔を緩めた。 「まったく、英二はいつまでたっても子供だね」 * * * 菊丸の部屋にはもう何度となく来ている。不二にとっては勝手知ったる部屋のひとつだった。菊丸の部屋にあるもので、見たことの無い物は無い。 しかし、今日はちょっと違った。 「?なに、アレ」 不二が部屋に入るなり、机の上に置かれた籠のような物に目がつく。 「ああ、アレ?姉ちゃんのオウムなんだけどさ」 「なんで英二の部屋に?」 「うんとね、いつもは姉ちゃんが世話してんだけど、今日から姉ちゃん友達と旅行で居ないからさ〜、家で二番目に可愛がってる俺がメンドウ見ることになったわけ」 「ふ〜ん・・・・」 家で動物を飼ったことの無い不二は、鳥に興味を示した。なるほど見れば愛嬌のある顔をしている。 不二はじっと鳥篭を観察していた。 「なに?不二、そいつに興味あんの?」 「いやさ、なんか可愛いから」 「触ってみる?」 「え?!いいの?」 頷く菊丸に不二ははしゃいで見せた。それを見た菊丸も上機嫌だった。 (不二が喜んでる) * * * 開けられていた戸や窓を全部閉めて、菊丸はオウムを籠から出した。 手に乗っけて色々喋らせて見せた。 「わ、すごい、おりこうだね」 「余計な事もしゃべるけどね、『コラー英二!』とか」 「あははっ」 二人で顔を見合わせて笑う。こんなほのぼのとした時間が、不二は大好きだった。 「ね、ボクも触ってみてもいい?」 不二は菊丸が頷く前にオウムに手を伸ばした。 いきなりだったからか、不二になれていないからか、オウムは不二の指を噛んだ。 「ィタっ!」 人差し指からは血が流れた。でも、そんなに大した傷でもなかった。 「あはは、嫌われちゃったかな」 不二が笑って言う。不二はまだ、菊丸の変化に気が付いていなかった。楽しそうに笑いながら、菊丸の方を見る。 その刹那、不二はビクリと身体を震わせた。 様子が変だ――――。冷めた目で目の前に居る鳥を見詰めている。 そしてそのまま菊丸はオウムを鷲掴みにした。 「え・エージ??」 突然の事に不二は驚く。 菊丸はかまわず、鳥を絞め殺そうとした。菊丸にとって、すでにそのオウムはただの鳥でしかなかった。 バサバサとさっきまで菊丸に可愛がられていたオウムが苦しそうに抵抗する。 「え、英二!!やめて!一体どうしたの!!!」 「だって、コイツ、不二のこと傷つけた」 「触ろうとしたボクが悪いんじゃない!!」 「でも、血が出てる」 「ちょっとだけだよっ!!!!英二!放してっ!」 不二の必死な止めに、菊丸はしぶしぶオウムをはなした。 息も絶え絶えにオウムが手から落ちる。不二はそっと受け止めて、籠に戻してやった。 (良かった――――まだ生きてる) 「なんで止めたの、不二。不二、噛まれたんだよ?」 「なんでって、そんな事で殺しちゃ―――」 「は?そんな事って??不二、怪我したのに、そんな事ですましちゃうの?」 菊丸のいつもとは変わらない表情に不二は背筋を振るわせる。 「不二に血流させたんだから、アイツ、死んで当然じゃん」 「英二!本気で言ってるの?!!」 「?なんで怒ってるの、不二」 「そう簡単に命を奪っちゃダメだよっ!!!」 「だ〜か〜ら、不二が怪我したんだから、簡単なことなんじゃないってば」 「英二―――!」 「俺、なんで不二が怒ってるのかわからないよ。理解できない、変だよ不二」 「英二・・・・・・」 不二は菊丸の心底わからないといった顔に、ため息をついた。 「不二に危害をあたえるやつは、み〜んな死んで当然!」 今日一番最初に菊丸が見せた無邪気な笑顔と同じ笑顔に、不二は涙を零した。 →すみません・・・・ わ、わたし、自分の言葉(小説)で「死」とか「殺す」とか使うの嫌いな人(抵抗があるんです)なんですが・・・・・・嗚呼、とうとうつかっちゃったよ(泣き) せめて小説でくらい、ほのぼのしたものを書きたいって思う人なんですが・・・・嗚呼、使っちゃったよ・・・・・。ごめんねオウムさん、ホントに。 そこまでして何を書きたかったのかっていいますと、 @命は大切にしよう(これ、個人的に言いたいことです) A黒菊の私のイメイジ この二つです。 だって!思いついちゃったんだもん!!この前の黒ミサで〜!!!(泣き)折角ご降臨していただいたんだから、黒菊の管理人としてやってやろうじゃないの!!!みたいな。だって、私、管理人らしからぬサイトなんですもの・・・・・(←黒い菊丸君が居ない/笑) 嗚呼、でもどっかの黒菊サイト様とかでやってそうなネタだ・・・・・(汗) |