********なみだ
ぽたり、ぽたり。
柔らかいほほをつたって、つたって
さらさらの水が、流れ、落ちる。
「不二はどうして泣いてるの?」
「悲しいから泣くんだよ」
「どうして悲しいの?」
「わからない」
「わからないのに悲しいの?」
「わからないから悲しいんだよ」
また一滴、また一滴。
ガラス玉のような瞳から溢れてはこぼれる。
菊丸はその透明な液体をすくい上げる。
手のひらで受け止めて、受け止めて。
「どうして泣くの?」
「綺麗になりたいから」
「泣くとキレイになれるの?」
「涙で汚れを洗い落とすんだよ」
「ジュウブン綺麗なのにね」
指の隙間から、涙がこぼれ、落ちる。
ぽた、ぽた。
落ちて、落ちて、乾いて、消えた。
「どうすれば涙は止まるの?」
「とまらないよ」
「ずっと?」
「ずっと」
頬をつたって、つたって、落ちた。
砂色の瞳だけで泣いている。
なみだ、なみだ、涙。
その美しい光景を菊丸はただ、見ていた。
悲しくは無かった。
けど、嬉しくも無かった。
ぽた、ぽた。
落ちて、落ちて、乾いて、消えて。
すくい上げた涙も、乾いて、消えた。
「悲しみに終わりはあるのかな」
「わからない」
「ないのかな」
「わからない」
もう一度すくって、こぼれない様に指をぎゅっと閉じて。
たまった涙を抱きしめた。
白いシャツに滲む、不二の、なみだ。
「あったかい・・・・・・・」
「うそつき」
「ほんとに」
シャツを通して肌に触れて、でもやっぱり温かい。
なみだと一緒につたわる、伝わってくる、コレは何?
シャツが乾いて、なみだは、消えて。
「さみしいの?」
「そうかもね」
「さみしくないの?」
「そうかもね」
シャツの乾いた部分が、妙にさみしい。
「泣いてもいいから、わらってよ」
「できないよ」
「わらって」
「できないんだ」
「できないんだよ」
ひときわ大きな粒が音を立てて、落ちて。
一番綺麗な液体は、しばらくたっても乾かなかった。
ころころ転がって、足元まで、転がって。
「じゃあね」
「何?」
「泣いててもいいよ」
綺麗な液体を拾って、遠くに投げた。
ちょっともったいなかったけど、遠くに、遠くに、投げた。
不二は何も言わずにただ見ていた。
「泣いてていいよ」
遠くでカランと音がした。
「泣いててもいいから、傍にいさせて」
近くで優しい、でも不安げな声が聞こえた。
「泣いてていいの?」
コクリ、うなづいて。
弱い貴方も好きだから。
「傍にいてくれるの?」
また、うなづいて。
傍にいたいから。
また、涙が落ちて。
乾いて、落ちて。
最後に小さく、笑って、泣いた。
ねぇ知ってる?
涙はね、人を強くするんだよ。
もう一度、泣いて、笑った。
→
モドル
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意味不明*解釈不能。
書きたかった言葉を書き連ねました。(其れでいいのか自分)
人前で泣くのはだいっキライですが、涙はこらえるものではないと思います。
泣きたいなら、ないていいと思いました。
其れでも私は泣けない側の人種なんですけどね。
・・・・・・・・・・・エヘ(照れるな)
コレはですね・・・・青葉様に押し付けたものなんですよ・・・・。
今見るとかなり恥かしいですね・・・。(恥)
感情的だったなァ・・・あの頃は(笑)