通知書
前略、当職は、株式会社ロフトプロジェクト(新宿区百人町1-5-1百人町ビル3F、代表取締役平野悠、以下「ロフトグループ」と言います)及び「小倉あやまれ友の会」(前記ロフトプロジェクト事務局内、代表小林義也)の代理人として、貴社らに対し、次のとおりに通知します。
一、
1、さて、ロフトグループは、1976年10月からライブハウス「新宿ロフト」(現店舗は新宿区歌舞伎町1-12-9タテハナビルB2)を経営し、若者の町新宿でロックを中心とする若者文化としての音楽活動を行い、ミュージシャンとファンにライブとコミュニケイトの場を提供すると同時に、ミュージシャンを育成しシーンへと送り出す機能をはたしてきました。
2、また、ロフトグループは、トーキングライブハウス「ロフトプラスワン」(新宿区歌舞伎町1-14-7林ビルB2)の経営も行っています。
3、ロフトグループは、ライブハウスとトーキングライブを経営することにより、テレビに代表されるマスメディアから一方的に提供される音楽やトークや報道には飽き足らない多くの人々から強い支持を受けております。
4、ロフトグループの代表である平野悠氏は、その面での先駆者として高い評価を受けて、「ロフトのおじさん」として高名であり、多くの若い人達から支持を得ています。
5、また、ロフトグループは、旧新宿ロフトの立退をまぐる裁判でも、ロックを中心とする若者文化としてに音楽活動におけるライブハウスの老舗としての「新宿ロフト」の文化的芸術的貢献を主張し、都市再開発の名の本にライブハウスの経営を廃止させようという攻撃に断固として反対し、約2万人もの賛同者の著名簿を裁判所に提出し、1994年7月には日比谷野外音楽堂で、3500人もの支援者と70人ものミュージシャンが集まって、抗議コンサートは大成功を得ました。
6、このように、ロフトグループは、大勢におもねることなく、間違ったことは間違っていると断固として主張して参りました。
二、
1、ところで、ロフトグループは,その斬新な音楽活動の一環として、ロフトプラスワンでのトークその他の活動を通じて、後記共演ライブの成功を地道に計画した上で、主催しました。
2、つまり、本年2月19日に「新宿ロフト」において、野村沙知代さんと、ロックバンド・ニューロティカ(代表井上篤)の共演ライブを行い、300人あまりのファンが2000円のチケットを買ってライブを楽しんでくれました。
3、野村沙知代さんは、個性豊かな熟女として、テレビ等のマスメディアを通じて高名な方です。
4、また、ニューロティカは、結成19年の歴氏を持ち、ライブ回数は700回に迫り、新宿ロフトでのライブ出場最多回数を誇り、多くの熱心なファンの支持を得て、「子供たちを外に出させてサッカーで汗をかかせたのはカズ(三浦和義)だが、室内のライブで汗をかかせたのは俺ら、ニューロティカだ」と自負しているバンドです。
5、その両者の共演ライブといことで大成功をおさめ、ファンはおおいに共演ライブを楽しむことができたのです。
6、新宿ロフトという小屋と両共演者そしてファンが一体となったライブだったのです。
三、
1、ところが、貴社が経営するフジテレビのワイド番組「とくダネ!」の2月20日放送において、前記共演ライブの様子を報道する中で、司会者の小倉智昭氏は以下の発言をしました。
イ、 あのお店に来てた若者たちは、いくら貰って来たの?
ロ、 こんな風にのれるか?ていうのがあるんでしょう。
2、右発言は、「野村沙知代さんとニューロティカの共演ライブは、通常では報道されたような(『こんな風に』)はのれる筈がない」との前提を持ちだし、イの発言とあいまち、ファンとしてテレビに写された人々は、『のっているように』報道される状況となったのだ」と断言しているものである。
3、少なくとも、小倉智昭司会者はの前記イ、ロの発言により、当該番組を見ていた多くに視聴者は、「小倉智昭司会者は『共演ライブのファンという人々は実はお金を貰って入場したのだ』と報道している」と受け止めた筈です。
4、のみならず、小倉智昭司会者は、右共演ライブが新宿ロフトで行われたとテレビ報道される中で、「あのお店」と発言しており、「多数のテレビ視聴者に『あのお店』つまり『新宿ロフト』がお金を払って入場者をかき集めた」と誤解させるにあまりある不当な発言をしております。
5、また、「こんな風にのれるのか?」という小倉智昭司会者の発言は、「ニューロティカと野村沙知代さんとの共演ライブは、お金を貰っていなければこんな風にはのれる筈がない」と断言しているもので、多くの熱心なファンを持つニューロティカの音楽活動を否定するもので、主催者である新宿ロフトとしましては、両共演者に対し、貴社及び小倉智昭司会者の謝罪なしには責任のとりようがありません。
6、ロフトグループは、ミュージシャンを育成することに心血を注ぐことにより、若きミュージシャンとその熱いファンから絶大な支持を得て、「新宿ロフトは、明日のスターを夢みる多くの若きミュージシャンの憧れの舞台として不動の地位を確立してきたものであり、「新宿ロフト」の名において、小倉智昭司会者の前記発言は断じて許すことができません。
7、フジテレビの前記3の報道及び小倉智昭司会者の発言は、ニューロティカのみならず多くのロックファンに対する侮辱であり、不当な弾圧だと言う声が、主催者である新宿ロフトに多数よせられました。
そして、フジテレビ及び小倉智昭司会者は『特ダネ!』での前記発言を撤回して、多くの視聴者の前でロックファンに謝罪しろとの声が高まり「小倉あやまれ友の会」が結成されました。「小倉おやまれ友の会」の参加者は、日々増加しています。
四、そこで当職としましては、貴社及び小倉智昭氏に対し、次のとおり要求します。
1、まず第一に、「とくダネ!」の報道内容を、貴社責任者及び小倉智昭氏の立会の上で、ロフトグループの関係者及び「小倉あやまれ友の会」の会員にビデオを再生することによって明らかにしてください。
どのようなテレビ報道がなされたのかについて、両当事者の立会のもとで事実を確認する必要があります。
当方としましては、両当事者立会でビデオを再生することにより事実を確認する作業を行う場所は、ロフトグループが経営するトーキングハウス「ロフトプラスワン」が適切であると考えており、その用意があります。
また、共演ライブに入場したロックファンにとりましては、自分が「お金を貰った」と事実無根の報道をされた対象者なのかどうなのかを知って、名誉を回復手段をとる必要があります。
当方としましては、後記のとおり、訂正放送を求めるものですが、「訂正放送については、関係者の視聴のために3ヶ月の番組保存が事業者に義務づけられている」のですから、当該番組ビデオは保存されている筈ですし、貴社は関係者に視聴させる義務があります。
2、フジテレビ及び小倉智昭氏は、「とくダネ!」のテレビの番組で、司会者である小倉智昭氏自身の発言により、次のとおり基本的人権を侵害した事実を明らかにして、テレビ視聴者の前で謝罪することにより、被害者に名誉を回復する処置をとってください。
記
フジテレビの「特ダネ!」の2月20日報道で、野村沙知代さんとロックバンドニューロティカの新宿ロフトにおける共演ライブを報道した際に、フジテレビ及び司会者小倉智昭は、何らかの調査もせず、独断と偏見によって、「入場者であるファンはお金を貰っていた」との事実無根の発言をしてニューロティカと主催者である新宿ロフトとロフトグループの名誉を著しく毀損し、多大の御迷惑をおかけしましたのみならず多くにロックファンを傷つけたことに対して心から謝罪します。
フジテレビ及び小倉智昭は、今後2度とこのようは事実無根の報道をしないことを、ニューロティカとそのファン及び新宿ロフトとロフトグループならびに多くのロックファンを含む「小倉あやまれ友の会」の皆様に対して、多数のテレビ視聴者の前で確約いたします。
五、以上のとおり、御通知申し上げますとともに、2001年4月20日までに当職あて御回答下さい。
なお、右期日までになんらかの回答がなかった場合には、当方としましては、「放送と人権等権利に関する委員会機構」(BRO)をはじめとする諸機関に対し申立をする等の然るべき法的措置をとることはもとより、貴社及び小倉智昭司会者に対して、正当な抗議行動を行うつもりですので、その旨念の為申し添えます。
文京区本郷4丁目37番13号
文京センタービル705号
電話番号 03‐3816‐2297
弁護士 青山 力
〒137‐8088
港区台場2丁目4番8号
株式会社 フジテレビジョン
代表取締役社長 日枝 久 殿
〒137‐8088
港区台場2丁目4番8号
フジテレビワイド番組「とくだね!」内
司会者 小 倉 智 昭 殿
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