詩人(恐らくは無意識による自覚について)

 

詩人こそが一番死に近いそうです

人が死ぬとき

その人の血管から糸が一本だけ取れます

詩人がそれで綴った刺繍が

あまりにも美しいのはその為かもしれません

恐らく詩は綺麗な死のかたまりなのでしょう

それを生まれた頃より無意識下で知っていた人だけが

詩人になれるのです