感情論

 

意味のないことです

悲しみに暮れるのは

世界は僕の感情論よりも先に生まれたのです

やがては終わってしまうのですから

いつ終わっても同じなのです

僕の感情論はそれほどまでに無力なのです

意味のないものでも捨ててしまえないのが僕でしたが

僕はようやく感情論を捨てることができました

今までの紙屑とともにごみ捨て場に出してきました

僕はごみ収集車がそれを持っていくのを見ていました

僕は人間と言えるのでしょうか

ふと独り言を漏らしました

もうすでに意味のない感情は捨てたので

哀しくもなんとも無かったのですが

なんだか心の雪が解けた気がします

そう、軽くなった気がします

空をも飛べそうです

しかし、そんな夢すら僕にはもう意味のないことでした

僕はアパートに戻って

梁に縄をかけ、輪を作って

そこに首をかけました