脳みその虫

 

信じられない程の虫がぼくの脳に潜んでいる

世界の声が虫の糞だと言われ

虫はぼくの中でむず痒く

ぼくの脳をどんどん食べていっていて

何かを好きだというのも怖くなった


信じられない程の毒が世界中にばら撒かれている

世界は狂っていて

でもぼくも狂っていて

みんな狂っていたら狂っていることが正常なんじゃないかって

言葉ゲームみたいなことを虫が言ってた


それでも怖い

靴を履いて外に出るのが

ぼくの脳の虫が耳から這い出てきそうで

世界の毒にぼくがやられてしまいそうで

必死にダンボールで作った秘密基地に隠れているけど

いつかぼくは塩になって

スイカの隠し味に使われちゃうんじゃないかって

怖いんだ