新作情報91「奴隷秘書24」(シネマジック)主演 沢山涼子 監督 吉村彰ニ
http://av2.jav.co.jp/package.phtml?ItemCode=VS-544
個人的にはお気に入りの沢山涼子のSM主演第2作です。女優は良いし、設定は良いし、導入部は良いし、男優も良いのに、最後の最後でタコビデオになっ
てしまったという非常に残念な作品です。
SMマニアの金貸し(奈加あきら)から3000万円の現金の詰まったアタッシュケースを盗んだSM嬢(沢山)がいます。彼女は小さな会社の社長秘書で、社長
(速水健二)は恋人でもあります。この会社は自転車操業で速水は翌日返済しなければならない3000万円に困り果てていました。彼女は盗んだ3000万円を
速水に差し出し、速水はこれで金が返せると喜びます。
一方、金を盗まれた奈加は以前、速水の父親から恩を受けたことがあります。奈加は速水のことを「坊ちゃん」と呼び、速水は実は3000万円をこの奈加から借
りていたのでした。
速水と沢山の関係を知らない奈加は沢山をとうとう捕らえ、ビデオは縄を手にした奈加が沢山を追いつめ、緊縛するシーンから始まります。前半は緊縛された
沢山を奈加が詰問するシーンが中心で、ところどころに沢山と奈加のSMプレイ、速水と奈加のやりとり、速水と沢山の情事のシーンが挿入されます。ビデオ
のラストでは、沢山を責めている最中に、速水が3000万を返しに奈加を訪ね、奈加と一緒に沢山を責めるという展開となります。奈加はアタッシュケースを見
た途端に速水は沢山から3000万円を受け取ったことに気づきますが、速水にも沢山にも気づいたことを言いません。一方、速水は沢山が3000万円を盗んだの
は自分のためであったことに気づきますが、3000万円を作れる筈も無い速水はそんなことは言えません。したがい、速水は奈加により泥棒である沢山を責め
ざるをえない情況に追いつめられ、沢山は恋人である速水の鞭を受けることになります。
ストーリーはアダルトビデオにしては、複雑だと思います。しかし、この作品の構成は巧みです。このため、責めへの理由付けも明確で、構成・編集の点では
大成功した作品です。
しかし、問題は責めそのものです。責めの内容は以下の通りです。
1)後ろ手胸縄に緊縛された沢山を奈加が詰問するシーン。鞭も蝋燭も使わず、純粋に縄だけで責めています。責められた沢山の表情が良く、道具を使ったあ
りきたりな責めより興奮できます。「金はどこへやった」「全部使いました。許して下さい」の繰り返しですが、ふたりとも演技が出来るので、安心して見ていられ
ます。
2)SMホステスとしての沢山とお客としての奈加のSMプレイ。バイブ責めとアヌスセックスですが、バイブに対する沢山の反応は良いのか悪いのか判りませ
ん。というのは、挿入されたときはいい反応を見せるのに対し、エクスタシーの反応がわざとらしいのです。彼女の場合は変に演技をさせない方が良いのかも
しれません。アヌスセックスはあまり美しいシーンでもなかったです。
回想シーンとしては、他にボールギャグ付きで上手縛りに緊縛された沢山へのパンティ股縄のシーン、フェラチオのシーンがあります。
3)再び、詰問シーン。テーブルに仰向けに固定された沢山の乳房を揉みながら、沢山に「どこかの男に貢いだこと」を告白させ、奈加の「奴隷秘書」になること
を誓わせます。このシーンは開始後40分頃だと思いますが、ビデオは突然タコビデオになります。
4)全裸で沢山を緊縛しているところに、速水が登場。どういう訳か、奈加は沢山の緊縛を解き、自分の体に蝋燭を垂らすように命令します。この展開は開いた
口が塞がらなくなってしまいました。今まで、抵抗していた女に蝋燭ショーをやらすとは、しかも、沢山も何の抵抗を見せずに蝋燭ショーを開始します。これまで
緊張感のある展開だったのに、この作品はタコビデオになってしまいました。
途中、奈加は沢山にオナニーをさせます。沢山はオナニーでイッテしまいます。怒った奈加は沢山の両手を縛り、鞭で叩きます。この鞭責めは悪くはありませ
んが、速水と交代したときの、構図があまり好きではありません。鞭を振るう速水が大写しとなり、鞭に涙する沢山の姿が画面の下になるという構図です。こ
れだと速水が目立ち過ぎ、何のためのSMビデオか分からなくなります。
以上、非常に残念な作品でした。また、男優が大きく写り過ぎます。最後の奈加と沢山のファックのシーンでも、奈加の刺青が大写しとなり、沢山の表情が死
んでしまいました。
ただ、沢山の縛られた姿は美しいと思います。前作の「レンタル妻」を見て、沢山を憎からず思った方は見ても良いのではないでしょうか。

BACK