自由権と社会権について述べよ

「概念」
自由権とは、国家が個人の領域に対して、
権力的に介入することを排除して、
個人の自由な意思決定を保障する権利。
社会権とは、社会的、経済的弱者が、人間に値する生活を営むことが出来るように、
国家の積極的な配慮を求めることの出来る権利。

自由権を分類すると、
精神的自由権経済的自由権身体的自由権がある。
人権を制約する立法の違憲審査にあたって、合憲性を判定する基準が異なる。
たとえば、精神的自由の規制立法については、
経済的自由の規制立法についての違憲審査基準よりも厳格な基準が妥当する。

社会権を分類すると、
生存権教育を受ける権利、国家賠償請求権等の受益権などがある。
社会権は、社会的法治国家の原理から導かれるが、
受益権は、市民的法治国家の原理から導かれる。両者は歴史的性格の違いを持つ。

「論点」
@ 自由権に
作為請求権的な性格はないのか
表現の自由は、表現活動や情報受領を妨げられないという本来の自由権としての性格に止まらず、
国家に対して積極的に情報を開示を請求する権利としての性格を持つ。

A
作為請求的な自由権社会権の違いは何か
両者は、現代社会において、各人により実質的な自由を保障しようという趣旨において共通する。
しかし、
社会権は、自由を享受する前提条件たる
「人たるに値する生存」を可能にするために、社会的、経済的弱者を保護するものである。
一方、
自由権の作為請求的側面には、通常は弱者保護の性格がない。
それはあくまで当該自由権自体の実質的確保を目指すものである。

B
プログラム規定説とは何か
国家に対し、その実現を努めるべき政治的、道徳的目標と指針を示すに止まる種類の規定のこと。
社会権の中の生存権において、自由権にはない法的性格が議論になる。